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耀司と仲良くなった頃、
彼についての話を一度だけ聞いたことがある。
耀司の家庭は裕福なほうで、
両親の仲もとても良く、幸せな家庭だった。
特に母親は、父親のことを深く深く愛していたそうだ。
しかし父は不倫していた。
それを知った母は不倫相手の女を殺しかけた。
そのことがきっかけだったかどうかは別として、
結果的に父は不倫相手と逃げた。
耀司が小学六年生のときだった。
それから母はおかしくなってしまった。
一ヶ月ほど部屋から出てこず、
食事を運んでやってもずっと何かを呟きながら化粧をしていた。
きっと自分が美しくないから
逃げられたとでも思っていたのだろう。
しかし一ヶ月経ったある日、
耀司が学校から帰ると母はリビングのソファに座っていた。
耀司が恐る恐る近づくと、満面の笑顔で彼を抱きしめた。
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