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「北条は愛だの恋だの、そんなくだらないことに夢中になるような馬鹿じゃないだろう。」
芽依は楽しそうに話す。
まるで好きなものの話をする少年のように。
愛や恋などの感情は厄介で苦手だが、
くだらないなんて思わない。
寧ろ美しいとさえ思う。
「じゃあ何、芽依は小春と付き合ってることもくだらないと思ってるの。」
「俺が聞いてるんだよ。」
芽依の声が低くなり、さっきまでの笑顔は消えていた。
私は恐怖で言葉が出なかった。
恐ろしい。
やはりこの男は危険だ。
何故こんなことを聞くのか。
私を追い詰めるのか。
この男の意図が解らない。
芽依は溜息をついた。
「もういい、いいや、なんか冷めた、帰るよ、バイバイ。」
私にスーパーの袋を丁寧に渡すと、
がっかりした様子で芽依は帰って行った。
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